プラチナの指輪からダイヤモンドが一個外れて無くなっているので直りますか? とのご相談をいただきました。
拝見いたしますと、爪の頭が4本共ザクザクしていて用を成していません。
以前にも一度ダイヤモンドが落ちてしまったことがあって、どなたかが爪の頭を押さえて修理された痕跡が残っている、ということのようです。
この爪はもう使用できませんので、4本の爪を新しく作り直します。
ロウ付けして爪を立てますので、周囲のダイヤモンドを外してザクザク爪をカットしてしまい、その位置にドリルで穴を開けて爪用のプラチナ丸線を立てて、ロウ付けです。
0.5ミリの太さで1ミリの長さを上に出します。
他にも危なっかしい箇所が散見できますので、そちらも治療します。
宝石の石留めは、正確に留めるためには基本的な条件をクリアできていなければなりませんので、基礎的なことを知らないで修理しても安心できる状態にまでたどり着けません。
このリングにはできるだけのことをしてみます。