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よく聞かれます…

貴金属の古地金は…

指輪をリフォームする時に、不要になったリング古枠を買取りさせて頂いています。

その時、今売るのがいいの? あとで売るのがいいの? と聞かれることがあります。

いつ売れば一番得をしますか? という問いです。良い質問です。

実際このことにつきましては、専門家にも将来のことはなかなか正確には予測できないのですが、でも、この40数年間の地金価格の変動を眺めてみますと、いくらか傾向が見えてきます。

1980年にプラチナと金の価格が高騰して、その28年後にプラチナが再高騰、金は33年後に最高値です。その間の20年間は上下動をしながら価格が下がり続けています。

底を打つと、価格の上昇は細かい変動を繰り返しながら8〜10年でピークを迎え、また下がり傾向になります。

プラチナは1グラム7000円位が最高になり、金は5000円位を最高に、最安値の時期になると1500円〜1000円位に下がります。

大雑把な印象では、地金価格は現在から10年間位は下がり続けるようです。

もし売りたいという気持ちを現時点でお持ちなら、今が売り時、でしょうね。
待てば待つほど価格は安くなっていきそうです。

グラフを参考に、あと20年じっと待って値段が最高に上がってから売る、と決心された場合はそのまま手元に置かれていることが最良の選択です。

でも、どの時点が最高なのかは過ぎた後からになってしか分かりませんし、歴史が同じようなパターンで繰り返してくれるとは限りませんので、とても悩ましいところではあります。

リフォーム時に不要になった古枠は、その時に買取りしますと1万円とか1万5千円とかになります。金額は目方にもよるのですが、リフォーム代金から差し引きしますとそれだけお安く新しいデザインに変更ができますので、いいですね。
岡田彫金工房では、不要地金を高く買取りしています。

使わないジュエリーの処遇ご相談は経験40年のスタッフがご相談を承っていますので、お気軽にご来店くださいませ。

細心の注意を払ってもいつも緊張するエメラルドの加工

エメラルドはデリケート

ヒビのあることが普通のエメラルド

宝石は、初めからこのようなヒビが入っていると、普通はジュエリーには制作加工しませんが、エメラルドだけは別格で、指輪やペンダントになります。

加工スタート

サイズ直しのご依頼がありました。

振動を与えず、石に力を加えず、そーっと糸ノコでカットし、そーっと地金を曲げ、そーっとロウ付けし、そーっとヤスリ加工し、そーっと磨き、そーっと洗浄し、そーっと乾燥させました。

普通の何倍も長く時間がかかりました。

ヒビが大きくなることも無く、割れて爪から外れてしまうことも無く、まったくのノーダメージで上手くサイズ直しできました。

休憩。

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これもエメラルド

リメイクのご依頼を承った別のエメラルドジュエリーです。

お預かりしたエメラルドジュエリー

日本の高度成長時期にお求めになられたかなり立派なお品で、リングのエメラルドが特に美しいです。

ペンダントに付いている三角形のバチカンは、外さないでそのまま下に向けて耳元で揺れるチャームとされるご希望でした。

確認タイム

加工制作に入る前にエメラルドの確認をします。

エメラルドを拡大してあらゆる角度から眺めます

ルーペで拡大し子細に見てみると、ペンダントのほうは4本とも爪が浮いて、エメラルドとのスペースに接着剤が充填してありました。
リングのほうの爪は全部プラチナ地金で石留めされていました。

これはアラ探しをしているのではなく、加工中に割れる危険性が一番高い宝石であるエメラルドの全体像を把握して、安全にリフォームするための下準備なのです。

慎重に

エメラルドは工具で力を加えると、フォークの背で瓦煎餅を押したようにクシャっと割れます。
この宝石は、加工する者にとっては非常に怖い宝石で、慎重の上にも慎重に注意深く取り扱うべき貴石なのです。

ペンダントのほうはうかつに爪を起こすと、接着してあるあたりの一部がピシッと欠けたりします。
安全を模索しながらいろいろな手を加えて、エメラルドを枠から外せるまでに丸2日の時間がかかってしまいました。

なるほどと納得してから加工を進めます

天然エメラルドは、宝石の内部などにヒビや内包物があっても普通のこととされる宝石です。
宝石の全てをあらゆる角度から時間をかけて充分に眺め尽くして、心を決めてから作業に取り掛かりました。

ジュエリーリフォーム/フルオーダー 岡田彫金工房


エメラルドの石留め
エメラルド指輪のサイズお直し


 

メビウスタイプ プラチナ結婚指輪

フルオーダー プラチナマリッジリング

先日納品させていただきましたプラチナのオリジナルハンドメイドマリッジリングです。

セミオーダーでメビウスの輪タイプのプラチナマリッジリング制作のご依頼をいただいていました。
指輪幅や厚さやサイズを微妙な指定でお受けしましたが、セミオーダーでは対応が難しいことが判明しましたので、フルオーダーのハンドメイドでご希望通りにおつくりしました。

ご注文時も納品時も爽やかな印象のお二人でご来店くださり、薬指に指輪を着けてサイズはちょうどぴったりに出来上がっていると、確認してくださいました。

メビウスの輪タイプのデザインは内側と外側が同一平面につながっています。内側にはダイヤモンドが入っています。

ご注文くださりどうもありがとうございました。

末永くお幸せに。

ジュエリー フルオーダーマリッジリング 岡田彫金工房



 

腕時計バンド ロウ付け

時計バンドの修理

とりあえず蝶番の軸を抜いて、全部のパーツをバラバラにしました。

パイプの一部が欠損していたり、ロウがはみ出ていたり…。
以前に何度かどなたかが修理加工されているようです。
今使おうとしているホワイトロウよりかなり融点の低いロウが使われていて、作業を困難にしています。

真ん中のパイプは最適な位置を探してしっかりとロウ付けしました。

左右のパイプは欠損部分を直してロウ付けしました。

軸を半ばまでねじ込んで、金具として機能しているかどうかの確認をしました。

ダイヤモンドの爪を大きく

ダイヤモンドの爪が短いので

先月、洋服が引っかかるので、とご相談をいただいていました。

指輪を拝見しますと、爪が起きてダイヤモンドとの間に隙間ができていました。
かぶさっているプラチナ地金も薄くなってダイヤモンドがほとんど落ちそうです。

爪を修理してしっかりと石留めし直す加工を承りました。

指輪の内側上部にブルーダイヤが石留めされていましたので、ロウ付け時の高温でダメージを受けないようにきれいに外しています。
直径1ミリほどのブルーダイヤですので、小さな4つの爪を壊さないように注意深く作業しました。

中石の4本のプラチナ爪は、できるだけロウ付け面積が広くなるように工夫しました。

爪は1ミリに満たない幅や厚さですので、0.1ミリも削りすぎると予定よりかなり余分に削ってしまうことになります。細心の注意を払って爪の形を整えます。

この後はきれいに全体を艶出し加工をして、ブルーダイヤとセンターダイヤを石留めして、最終仕上げを施せば完成です。
あと1日です。