サイズ直しの前準備として、過去にサイズ直ししてあるかどうかの確認をしました。
バーナーで炙ると、酸化で色が変わって、ロウ付け個所が分かるようになります。
これでノコ刃を入れる場所が決まりました。
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サイズ直しの前準備として、過去にサイズ直ししてあるかどうかの確認をしました。
バーナーで炙ると、酸化で色が変わって、ロウ付け個所が分かるようになります。
これでノコ刃を入れる場所が決まりました。
お預かりしていたアクアマリンのK18イエローゴールドのリング。
サイズを大きくするご依頼を頂いていましたので、リング下部をノコ刃でカットして、大きく広げて、間に必要地金を挟んでロウ付けしました。
気がつくと、先ほどまでは無かったヒビがリング地金の肩辺り内側に出来ていました。
18金地金は、普通は展延性があり粘りがありますので、この程度の曲げ加工でヒビが入ることは少ないです。
キャスト製品の場合は、鋳込んだ地金が固まる時の具合で巣が入る場合とか、予定外の金属が紛れ込んでいたりした場合とか、地金に曲げる力が加わった場合にデザイン的に無理がある時とか、などのなんらかの原因で後からの加工時にヒビが入ることもあります。これは製品を制作したメーカーの人達も、この結果を指摘されるまでは予想もしていない事です。
ロウ付けは滞りなく出来ましたが、ヒビから12ミリ離れた位置にアクアマリンがありますので、石に900度位の熱が回らないように素早く昇温してロウ付けする必要がありました。
1度目のロウ付け作業では80点程度の仕上がりでしたので、もう一度ロウ付けして完全にヒビを埋めることが出来ました。
この後は余分な地金をヤスリ加工で取り去って、仕上げの工程に入っていきます。
プラチナペンダントのダイヤモンドをピアスにリメイク出来ました。
ちょうど同じサイズでしたのでバランスが良く、以前に納品済みの画像です。
有難うございました。
お預かりしましたリングのヒビ割れ個所をロウ付け修理します。
初めの1のヒビ割れ個所のロウ付けが完了して、丸く形を整えて指輪の仕上げ工程に入ろうとすると、もう一か所2の所にヒビ割れが発生していることに気がつきました。
彫り模様のプラチナ地金が薄くなっている個所が弱ってきているようで、割れていますので、予定外ですがここもロウ付け修理します。
A1は、お客様が引っかかるので困っていると修理に出された場所で、A2がさらにヒビ割れしているために追加ロウ付けした場所です。
A3/C3の明るい線が見えている個所は、40年前にメーカーがこのコンビマリッジリングを制作した時に、内側のK18リングをロウ付け加工した場所です。
金色の地金が黒くなっているのは、18金の割金の銅地金がロウ付けの熱で酸化しているためです。これは後の工程で酸洗いして綺麗にします。
B2は、プラチナ地金とゴールド地金の温度に対する伸び率が違うので、ロウ付けの昇温時にバイメタルのように押されて曲がってしまった状態です。
C2は、尖って歪んでしまったリングを丸い形に直した写真です。
現時点でヒビ割れ個所は無くなりましたが、今後使用されている時に今とは違う別の個所が割れて剥がれてくる可能性がゼロではないようです。もしもの時はまた綺麗にお直しさせて頂くことができますので、どうぞご安心してお着けくださいませ。
Dは、ロウ付け跡を綺麗に仕上げた所です。この後の工程で、ロウ付け修理個所にロジウム加工を施してさらに美しくします。
洗浄と乾燥と検品を済ませて、納品できる状態になりました。
40年前のマリッジリングが引っかかるようになり、お直し出来るかどうかのご相談電話を頂きました。
ご持参くださいましたので拝見しますと、ロウ付け箇所が外れていることが分かりました。
18金とプラチナの大切なコンビネーションリングですので、お預かりして、汚れを洗浄後に綺麗にロウ付け修理をしてから形を丸く直し、ヘラ加工で小傷を潰し、バフ仕上げで照りを出して、洗浄と乾燥と検品を済ませて、完成です。
ご依頼くださり誠に有難うございます。