プラチナリングにヒビが

プラチナリングのロウ付け部分にヒビ

お預かりした時には下部のサイズ直し位置で指輪が切れそうになっていました。

古いプラチナリングで、ロウが錆びて脆くなり、プラチナ合金としてくっついている部分がごくわずかになっていたのですね。

このようなところには一回ノコ刃を入れて、錆びた箇所を取り払ってしまいます。

必要なサイズに広げてプラチナ地金を挟み、しっかりとロウ付けします。
接合場所のL形のところにロウが回ってU形になっているのが良いロウ付けです。

右下は、余分な地金にヤスリをかけて、キサゲ加工まで施した画像です。

このあとは、サイズ直しやロウ付け痕や元々地金に深く付いていたキズが分からないように、最大限に磨き上げていきます。

ダイヤモンドが無くなっています

 

プラチナのダイヤモンドの爪がなくなっています

プラチナの指輪からダイヤモンドが一個外れて無くなっているので直りますか? とのご相談をいただきました。

拝見いたしますと、爪の頭が4本共ザクザクしていて用を成していません。

以前にも一度ダイヤモンドが落ちてしまったことがあって、どなたかが爪の頭を押さえて修理された痕跡が残っている、ということのようです。

この爪はもう使用できませんので、4本の爪を新しく作り直します。

ロウ付けして爪を立てますので、周囲のダイヤモンドを外してザクザク爪をカットしてしまい、その位置にドリルで穴を開けて爪用のプラチナ丸線を立てて、ロウ付けです。

0.5ミリの太さで1ミリの長さを上に出します。

他にも危なっかしい箇所が散見できますので、そちらも治療します。

宝石の石留めは、正確に留めるためには基本的な条件をクリアできていなければなりませんので、基礎的なことを知らないで修理しても安心できる状態にまでたどり着けません。

このリングにはできるだけのことをしてみます。

安全のため2コマを

スクリューネックレス

スクリューキヘイネックレスが切れたとか、丸カンから外れたとかの理由で修理のご依頼をいただいた時は、必ず2コマを丸カンに引っ掛けてお直しします。

緑丸の下が丸カンで、赤丸の上がチェーンのコマを2コマ引っ掛けた拡大画像です。

もしどちらか1コマが切れても、もうひとコマが丸カンと繋がっていますので、ペンダントトップが下に落ちたり首からネックレスが外れたりしません。

ほとんどこのような説明をしてきたことはありませんが、これはひと手間かけたささやかな気配りでした。

ジュエリー 彫金 Y.Okada



 

エメラルドペンダントをリフォーム

エメラルドブローチ

エメラルドブローチにリフォーム

エメラルド 2ps.
角ダイヤモンド 5ps.
メレーダイヤモンド 108ps.

大きなエメラルドのペンダントはそのままを使用しました。

一文字指輪の角ダイヤやエメラルド / メレーダイヤなどは、ジュエリーから外してアールデコ調のブローチにリメイクして新しいアイテムをお作りしました。

ジュエリー Y.Okada 岡田彫金工房



 

ゴールドネックレスをロウ付け

ネックレスの丸カンをロウ付け

ホワイトゴールドネックペンダントの丸カンが外れて無くなってしまい使うことができないので、ロウ付け修理のご依頼をいただきました。

拝見しますと、ダイヤモンドがたくさん並んだ3つのペンダントトップがしっかりとしたつくりで、目方があり、その重さで丸カンが伸びて楕円形になり、隙間が出来て外れた様子が伺えました。

もう二度とそのようなことが無いように、赤印し位置の丸カンをひとつ追加して、橙印し位置の丸カンとの2か所をロウ付け修理させていただくことにしました。

緑印しの所は、気をつけないと引き輪の中にあるバネが熱で鈍り使い物にならなくなります。
シリコーンゴムの入ったスライドカンにも注意が必要です。

結果、上手い具合にきれいにロウ付けできました。

黄印しの所もサービスロウ付けをして、このあとフィニッシュ工程に入ってきれいに仕上げていきます。

ネックレスの丸カンをロウ付けして口を閉じてあげると、外力でチェーンが外れることはなくなります。
また、自然に外れてしまうこともありません。
でも、細いチェーンの場合は、うっかり引っ張ってしまう状況が起こると、丸カンが開かないのでチェーンが切れてしまいます。

丸カンをロウ付けするかしないかのどちらを選択しても、ケースにより、痛し痒し、ですが、自然に外れる場合は、ロウ付けしたほうが良さそうですね。