グリーン石ネックレス

2個無くなっています

グリーンの石の並んだネックレス。
6番目と20番目のグリーン石が無くなっているので、お直しにお預かりいたしました。

同じ寸法で同じような色の四角い石がないかといろいろ当たってみましたが、合いそうなものが見つかりませんでしたので、手作りしました。

加工机の前でガリガリ削ったりして、結局4時間あまりかかってやっとできました。

取り付けて完了です。

エメラルドリングサイズお直し

K18エメラルドリング

18金製1ctアップのエメラルドリング。サイズを小さくするご依頼をいただきました。

元もとサイズを約6ゲージ大きくしてあったようでしたので、炎で炙るとロウ付け跡が出てきました。

下の画像ではすでに余分をカットしてしまっていますが、今回のお直しで1ゲージ分ほどの地金が残っていることが分かります。

幅が広く、地金が厚く、キャスト品ではないため、手作り地金がとても硬いです。

両肩にダイヤモンドが入っているので、曲げることのできる場所が下半分に限られていて、かなり時間を要しています。

さらに丸い形に曲げて、あと1ミリほどの隙間を詰めます。

ロウ付け後に表面を整えました

エメラルドやダイヤモンドには力を加えないで、滑らかに丸くすることができました。

リングの上半分の形は変えることができませんでしたので、下半分で予定のサイズに加工しました。

カットした隙間を金ロウで溶かし付けて固め、滑らかに加工できています。

最終的には、エメラルドが割れたり欠けたりしないように注意深く綺麗に磨いて、無事完成いたしました。

オーダーメイドのタイバー

完成

オリジナルのタイバーが完成し、昨日納品させて頂きました。

ご注文くださり誠にありがとうございました。

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以下は作成の流れです

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画像のようなようなイメージのタイバーを作成するご注文を頂きました。

タイバーのデザインイメージ

シルバー製のタイバーに『HRC』の文字を彫金しました。


お客様が手彫りを希望されましたので、タガネと金鎚を使ってアルファベットを3文字彫っています。

タガネで文字を手彫り中です
ルビーの穴を2つ

タイバーの宝石を入れる位置に穴を開けました。

もう少し加工をすると最終段階です。

全体を眺めて確認中です

次は、少し手直しをしてから一旦ヤニから外し、綺麗に磨き、その後宝石を入れる工程に入ります。

炎を当ててヤニから外しました

タイバーを黒いヤニから外したところ。
まだところどころにヤニが付いていますので、これから薬品で溶かし去ります。

工程の8割位まできました。

クリップパーツはブラス製ですので金色をしています。
全体を同じ銀色にするために、最終的にプラチナ族のロジウムでメッキを施し、表面を硬く保護し色を整えます。


あとは石留めと照り出し研磨とロジウム加工です。

ルビーが入りました

点検中です。

ロジウム加工が完了しました。

綺麗に出来上がりましたので、ボタンに付けるチェーンを取り付け、完成です。

ボールチェーンリングのお直し

動くようにロウ付けしました

K18のボールチェーンリング。
一か所の軸が抜けて切れてしまったので、修理のご依頼を頂きました。

ボールの直径は1ミリです。
抜けた軸棒は0.2ミリ位の太さでしょうか?
ボールとボールの隙間は0.6ミリ位?

左上の小さな🔵印の所はボール同士をロウ付けでくっ付けてありましたが、この修理箇所は滑らかにチェーンが動くように、軸の片側とボールの片方の穴とだけをロウ付けしました。
もう片方の軸棒と穴は滑らかに動きます。

ロウ付けした所は0.2ミリ程の範囲です。
上手くロウ付け出来ました。

ところが、リング状に直ったボールチェーンを酸洗いしていると、他の箇所が切れていることに気がつきました。

この後、そこもロウ付け修理します。

いつのまにか自然に抜けました
スムーズに動くように修理できました

ロウ付け修理ご依頼箇所のお直しが済むと、別の軸が抜けていることに気がつきました。

そこも軸とボールをロウ付けしてスムーズに動くようにサービスでお直ししました。

また気がつくと、反対側が抜けていました。
3か所目を同じようにロウ付けでお直しして、そっと洗浄しました。

お客様には丁寧にお使いくださるようにお願いして、納品させて頂きました。

ご注文くださり誠にありがとうございました。

エメラルドピアスをリペア

ピアスポストをロウ付け加工

エメラルドピアスのポストが折れてしまったということで、お直しを承りました。

欠けやすいエメラルドにも接着剤がたっぷり付いていましたので、爪を起こす工程がとても難しかったです。

接着剤で固まったエメラルドと爪の間に工具を0.1ミリでも差し込むことは御法度です。エメラルドが欠けてしまいます。

石留め時にはエメラルドを固定しなければなりませんが、エメラルドに力を加えてはなりません。割れます。

エメラルドは熱にも衝撃にも弱いです。
炎を当ててポストをロウ付けするためにはエメラルドを外さなければなりません。
大切にそっと注意深く扱うとてもデリケートな宝石です。

エメラルドを超音波洗浄することもダメです。エメラルドが欠けます。丁寧に手作業で研磨剤を取り去ります。

プラチナロウでポストをロウ付けした後は、磨いて、エメラルドを石留めして、また磨いて、洗って、乾燥させて、いちばん緊張する宝石のメンテナンス無事完了です。