タガネで彫金

金属表面に模様を彫る時は、基本的にはタガネを使用します。

刃先が摩耗してくると砥石で研ぎます。包丁や彫刻刀と同じですね。

右側のタガネはとても硬いハイス鋼で自作した、先端幅が0.4ミリの毛彫タガネです。

このような細いタガネになってきますと、砥石に当てて2往復も動かすと削り過ぎになってしまうことがよくあります。細心の注意を払って研ぎます。

ブレスレットが動くように

テニスブレスレットのひとコマが外れて使えなくなっていたので、修理のご依頼を頂いていました。

切れた箇所をロウ付け修理しますが、全体が滑らかに動くように加工しなければなりません。

折れている軸は、1ミリ位の長さで太さは0.4ミリ位です。

まずは軸を修理加工してから、蝶番部分を動くようにロウ付け加工しました。岡田彫金工房の得意とする微細ロウ付け加工ですので、上手くいきました。

照り出し加工を施して完成です。

ヘラ加工でキズ消し

k18リング ヘラ加工で凹みキズを埋めました

K18イエローゴールドの凹キズを消すためにヘラによる加工だけでキズを無くしました。

ヤスリで指輪自体を削り取ることをしないで、ヘラで表面を擦ることによって地金を移動させ、凹キズを埋めています。

かなり時間がかかりましたが、上手く加工できました。

画像では指輪はまだ輝いていませんが、このあとは表面光沢仕上げなどの段階に入ります。

正確にサイズお直し

お約束の納期が迫っていますので、サイズのお直しを始めています。

0.05ミリの誤差も無く真円になるように、正確さを心がけて慎重に加工を進め、全工程の3割くらいまで出来ています。

よく使われて、K18イエローゴールドのあちらこちらに当たり傷ができていますので、これらはヤスリ加工ではなくヘラ加工で潰していき、綺麗な状態に戻す予定です。

折れる金地金

お客様のK18イエローゴールドリングをお預かりして、サイズを大きくするご依頼を頂きましたが、トーチの炎を当てて昇温すると、金地金がピシリと音を立てて折れ飛びました。

2度目は、ロウ付け自体は上手く出来ましたが、他の箇所にヒビが入ってしまいました。

このようなケースには滅多に出会わないのですが、地金の中に力が掛かっている状態で赤く炙ると、割れる性質の金地金のようです。

最終的には綺麗にロウ付け加工ができ、サイズ直しを完了することができました。

 

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