プラチナ熔解動画

お預かりしたプラチナ900地金を融かしました。

https://jewelry-okada.com/wp-content/uploads/2019/04/51709c37-dd63-47de-affc-6f9d6ee87aba.mov

目方は6グラムほど。純プラチナの融点は1768度です。プロパンガスと酸素を使いました。

60秒の動画の中間をスピードアップして、19秒に縮めてあります。

融け始めると火花が盛んに飛び出ています。ちょっと良くない地金です。それが確認できる熔解テストになりました。

エメラルドの石留め

オーバルファセットカットのエメラルドが1個外れ落ちて無くなってしまったので、お直しできますかとご相談を頂きました。

同じ色で同じ大きさで同じカットで同じ品質のエメラルドはなかなか見つかりません。

割れやすい宝石ですし、加工硬化しているホワイトゴールドの爪を起こすことも難しいですし、火で炙ってロウ付けし温度を上げることも困難なようで、かなり難易度の高い仕事です。

お断りしないで修理加工をお受けしました。

結局、端のエメラルドを外して、落ちたスペースに持ってきて、タガネで叩いて石を入れ、新しい宝石を端に石留めしました。

そのままでは板爪になる地金が不足していましたので、最終的には一番端の爪を工夫して、追加地金をホワイトロウでロウ付けしています。

左上から右下へ、順番に写真を撮ってみました。

K18もヘラ加工しています

1は、お客様からお預かりした時の指輪側面の状態です。絶えず隣の指輪と当たって地金が凸凹になっています。

これを4のように綺麗に輝かせました。( 黒い丸は、鏡のようになった地金の表面に、iPhoneのレンズが写っています。)

プラチナの場合もK18ゴールドの場合も、ジュエリー表面の凸凹状態を平らに加工する時は、棒状のヘラを前後に動かして手加工でキズを埋めています。

2は、右端の山ひとつをヘラ加工した段階の画像です。

3は、全部の山のヘラ加工を済ませた時の画像です。

時間を節約し手間を省きたいと考えると…、2と3の工程のヘラ加工をしないで、いきなり1から4に飛んで強いバフで凸部分を擦り減らしてしまうか、ヤスリで凸部分を削ってからバフ磨きをするか、…のように普通はそうなってしまいます。

サイズ直しや新品加工時に地金がすり減るかもと心配されるお客様もおられますので、岡田彫金工房では昔から可能な限り地金を削らず、目方を減らさないで安心していただけるよう、完璧を目指して何十年も工夫して仕事をしています。

 

兵庫県姫路市 ジュエリー岡田彫金工房

サイコロで固めたK18

K18イエローゴールドをルツボで熔解した後、普通は大振りの縦型か横型の鉄のあけ型に流し込んで固めますが、今日は初めての試みでサイコロを使いました。

熔解地金は約2グラムです。それに対してあけ型があまりにも大き過ぎましたので、この頃出番が少なくなっている鉄のサイコロを使うことにしました。

融けた地金を半球のくぼみに流し込むと、18金は上手く固まってくれました。

グッドアイデアだった!と、もう2グラムほどを熔かして、2個の塊りを金鎚で叩いて四角柱にし、さらにもう少し長くローラーで伸ばした時の画像です。

K18地金はスもヒビも無く、とても良い状態の合金に出来上がりました。

これは便利。また活用しようと思いました。

細いネックレスをつなぐ

プラチナチェーンの一コマをロウ付けして、一本の標準長さのネックレスに作ります。

チェーンの幅は1ミリ。プラチナ線の太さは0.2ミリ余り。

一コマのロウ目を探して、カッターでその位置をカットして、隣の一コマを引っ掛けて口を閉じます。

ピンセットで挟みながら一ミリのコマの上半分位にフラックスを塗り、0.2ミリ位の大きさに用意したプラチナロウを置きます。そこまでを済ませた段階が左の画像です。

右は、トーチで炎を当てて昇温し、コマの上半分の0.5ミリ足らずの場所だけにロウを融かし流して、ロウ付けを済ませた時の画像です。

余計な所にはロウが流れていないので、どこにも固まってしまったコマがなく、チェーンは自然な一本のネックレスとして使えます。

これをピカピカに磨いて完成です。

今回、お客様のプチネックレスのチェーンを繋いだ時に撮影しました。