オールノットでお仕立て

ネックレス金具の突き刺す側が無くなって、糸が切れていましたので、お直しのご依頼を頂きました。( これは完成画像です。)

まずは新しい金具と、黒く丈夫な太い糸を用意します。

全長42センチのご指定ですので、全体の配分を考えて、珠と珠の隙間を3ミリに決めました。

0.3ミリずつ隙間が広くても結果として1センチほど長く仕上がってしまいますので、糸をくくる時に細心の注意が必要です。寸法が違ってしまうと、一粒一粒の糸を切って珠をばらし、また新しい糸を用意して、また一粒ずつくくり直しになります。

丁寧にひとつひとつ糸を通し、しっかりと括っていき、全長42センチで完了しました。

本日納品させて頂きました。

ご注文くださり誠に有難うございました。

1/33ミリの厚さ

純金箔の厚さをマイクロメーターで測ってみました。

0.03ミリと表示されました。

うっかり触るとクシャクシャになります。

プラチナ熔解動画

お預かりしたプラチナ900地金を融かしました。

https://jewelry-okada.com/wp-content/uploads/2019/04/51709c37-dd63-47de-affc-6f9d6ee87aba.mov

目方は6グラムほど。純プラチナの融点は1768度です。プロパンガスと酸素を使いました。

60秒の動画の中間をスピードアップして、19秒に縮めてあります。

融け始めると火花が盛んに飛び出ています。ちょっと良くない地金です。それが確認できる熔解テストになりました。

エメラルドの石留め

オーバルファセットカットのエメラルドが1個外れ落ちて無くなってしまったので、お直しできますかとご相談を頂きました。

同じ色で同じ大きさで同じカットで同じ品質のエメラルドはなかなか見つかりません。

割れやすい宝石ですし、加工硬化しているホワイトゴールドの爪を起こすことも難しいですし、火で炙ってロウ付けし温度を上げることも困難なようで、かなり難易度の高い仕事です。

お断りしないで修理加工をお受けしました。

結局、端のエメラルドを外して、落ちたスペースに持ってきて、タガネで叩いて石を入れ、新しい宝石を端に石留めしました。

そのままでは板爪になる地金が不足していましたので、最終的には一番端の爪を工夫して、追加地金をホワイトロウでロウ付けしています。

左上から右下へ、順番に写真を撮ってみました。