細いネックレスをつなぐ

プラチナチェーンの一コマをロウ付けして、一本の標準長さのネックレスに作ります。

チェーンの幅は1ミリ。プラチナ線の太さは0.2ミリ余り。

一コマのロウ目を探して、カッターでその位置をカットして、隣の一コマを引っ掛けて口を閉じます。

ピンセットで挟みながら一ミリのコマの上半分位にフラックスを塗り、0.2ミリ位の大きさに用意したプラチナロウを置きます。そこまでを済ませた段階が左の画像です。

右は、トーチで炎を当てて昇温し、コマの上半分の0.5ミリ足らずの場所だけにロウを融かし流して、ロウ付けを済ませた時の画像です。

余計な所にはロウが流れていないので、どこにも固まってしまったコマがなく、チェーンは自然な一本のネックレスとして使えます。

これをピカピカに磨いて完成です。

今回、お客様のプチネックレスのチェーンを繋いだ時に撮影しました。

Vリングをストレートに

スリーカラーのV字形ゴールドリングです。イエローとホワイトとピンクの3本の間に隙間があるために、髪が引っ掛かります。いっそのこと真っすぐにして隙間を無くすことができますか、と、ご相談をいただきました。

V形の板地金を I のように曲げることは難しいのですが加工をお受けしました。

まずはVの真ん中でカットして、一番長いリングを真っすぐにし、ロウ付けします。

それに沿わせて他の2本も真っすぐに加工していきます。

3本共平行になれば色違いの隣同士をロウ付けします。イエローゴールドロウとホワイトゴールドロウとピンクゴールドロウを使い分けますが、どうしても混ざってしまうのは仕方ないです。

三色の板にできれば、予定のサイズに調節してロウ付けします。

あとはていねいに仕上げ加工を施していき、完成させました。

ご注文くださり誠にありがとうございました。

ダイヤモンド石合わせですが…

1ミリ余りのダイヤモンドが無くなっているリングの石合わせのご依頼でした。

折れている爪もロウ付け加工して、ダイヤモンドも石留めし、きれいに磨いて最後の洗浄。

気がつくと洗浄槽の底に四角いルビーが1個、勝手に外れて沈んでいます。

石留めします。

WGボールチェーン切れを滑らかにお直し

ボールチェーンのロウ付け

ホワイトゴールドのボールチェーンが切れたので、と修理にお持ちくださいました。

拝見しますと、1本の軸がボールから抜けています。

これを上手にロウ付けするご依頼です。

棒の太さは0.2ミリくらいです。

これをていねいにボールに差し込んで、抜けないように口を閉じ、フラックスを塗って、微細なロウを置き、トーチの炎を当てて、軸とボールをロウ付けで固定します。

軸の片側だけとボールの片側だけを融かし付けることができました。

ガラス化したフラックスと酸化被膜が表面についていますので、きれいに磨いて洗浄します。

ピカピカに仕上がりましたので、ロジウムコーティングを施して、完了です。

チェーンの太さは1.0ミリ位です。ボールとボールは固着してはいませんので、全体が違和感なくスムーズに動きます。

ベストのお直しができましたので、喜んで頂けると思います。

ご注文くださり誠にありがとうございます。


細い小豆チェーンをロウ付け

イルカのヒレを

大切にされていたイルカの指輪。左の胸ビレが折れてしまったので、治療を承っていました。

ヒレは厚さ0.9ミリで3ミリほどの長さです。

初めに0.3ミリ位のドリルで穴を開けてガイドにし、そのあと0.5ミリの穴に広げました。胴体の方も同様です。

そして、スチール線をくの字型に曲げて、ヒレと胸に差し込んで、しっかりと接着しました。

かなり慎重に、正確さを心がけ、本日納品させて頂きました。

有難うございます。