水晶の研磨

Grinding / Polishing stone


Quartz  Crystal

ダイヤモンドやコランダムのようには硬くない宝石の場合
カボションカットに研磨が可能な場合は自分で必要な大きさに研磨を行うと便利です


水晶の研磨工程
直径3ミリのラウンドカボションカット水晶を、直径2ミリのラウンドカボションカットに研磨しようとしています。

水晶の研磨工程
1個をドップに固定して研磨しやすくします。

水晶の研磨工程
直径2ミリに近くなるよう側面を荒削りします。
硬度7の水晶は、硬度10のダイヤモンドや硬度9のコランダムで削ることができます。

水晶の研磨工程
直径2ミリの円柱形に近くなりましたので、側面をさらに細かい微粒子で中仕上げまで研磨します。

水晶の研磨工程
表面を研磨し厚みを調節します。

水晶の研磨工程
表面を中仕上げまで磨きました。

水晶の研磨工程
ドップから外して、元の大きさと置き比べました。

水晶の研磨工程
直径が1ミリ違うと、大きさから受ける印象がずいぶん違います。

水晶の研磨工程
下面も研磨してダブルカボションカットにしました。

水晶の研磨工程
出来上がりました。
2ミリになった水晶の全体を最終研磨できましたので、元の3ミリの石と並べてみました。

 


研磨 岡田義昭

K18ピンクゴールド ダイヤモンドリング

Custom-made diamond ring

PinkGold 制作工程

ハンドメイド ピンクゴールド ダイヤモンドリング



K18 ピンクゴールド ダイヤモンドリング  鍛造制作の実際

ピンクゴールド 鍛金加工
K18ピンクゴールド地金を完成予定目方の2倍位準備します。

切削したり切断したりして予定のデザインに近づけていきますので、余分の地金が必要です。

制作の途中段階だけを見ると、完成指輪の美しさが想像できない場合が多いです。

ピンクゴールド ローラー掛け
何度かローラーにかけて予定の厚さの角材に伸ばします。

鍛造用地金を圧延しますと加工硬化しますので、地金にヒビが入らない様に途中で鈍しながら作業します。

( 鋳造用のピンクゴールド地金は、普通は曲げ伸ばし加工ができません。)

ピンクゴールド 素材加工
下部が細くなる指輪に創りますので、両端を細く薄くなるように金鎚で打ち伸ばして前もって予定の形にできるだけ近づけます。

( 鋳造用地金は、湯流れを良くするためと脱酸用に さらに別の材料を追加してありますので延展性が無くなるのでしょうか…)

ピンクゴールド 曲げ
指輪の幅は上部が約5ミリの予定です。
ヤスリ加工分の厚さと幅を余分にみて地金取りします。

( 厚さが約2ミリ以上になりますと、とても硬くてかなりの力を加えないと曲がらなくなってきます。)

ピンクゴールド 丸く加工
両サイドの余分地金をカットして、地金が割れない様に慎重に丸くしていき、予定サイズより少し小さめのリング状に形作ります。

鈍す温度が高いと地金が溶けてしまいますので、注意して作業します。

ピンクゴールド ロウ付け
指輪下部をきれいにロウ付けして、側面を平らにヤスリ掛けし始めたところです。

ロウは半溶かし状態ではなく、指輪本体と最良の合金状態になるようにしっかりとロウ付けします。

ロウ付け時間が長すぎたり温度が高すぎると接合部分が脆くなりますので、最適な状態に作業します。

ピンクゴールド 鑢加工
指輪の内面を真円になるよう丸くヤスリ掛けて、完成予定サイズよりもまだほんの少し小さく作ります。

スやヒビが入っていないことも確認します。
( 入っている場合は、地金溶解の初めの工程からやり直しです。)

ピンクゴールド 形整え
正確にきれいな平面と曲面で指輪の内面・側面・表面共にヤスリ掛けが終わりました。

普通は指輪の内側から外側へと制作加工を進めます。

ピンクゴールドリング加工
指輪サイズをぴったりにして、全体を研磨し鏡面に仕上げて形の制作加工が完了です。

きれいな指輪に出来上がりました。

ピンクゴールドリング ベース完成
指輪の天地左右を正確に割り出して、ダイヤモンドを入れるための位置決めを慎重にします。

( 面がダレていたり形に曖昧さがあると左右対称になりませんので、どの工程にも正確さが大切です。)

ピンクゴールドリング 穴あけ加工
ダイヤモンドがぴったりはまる大きさと深さの穴を開けます。

0.05ミリの精度を意識して、手作業でバランス良く加工します。

( 下穴位置がずれた場合は 最初の溶解鍛造工程からのやり直しになります。)

ハンドメイド ピンクゴールド ダイヤモンドリング
両サイドにピンクダイヤを手作業で6ピース石留めしてから、センターの大きなダイヤモンドを正確に石留めします。

ダイヤモンドが欠けないように慎重に作業し、着け心地よく指輪を形作り仕上げます。

ダイヤモンドが外れないか動いていないかを検査して、最終仕上げを施して完成です。

 

K18ピンクゴールド地金加工 ダイヤモンド石留め加工 岡田義昭

チタンマリッジリングのサイズお直し 2

完成しました。美しくなりました。

左上の画像はお預かりした時のリング2本で、右下が加工を完了した時に撮った画像です。

女性指輪の内側に文字が刻印できて、リングサイズもご依頼どおりに大きく加工できました。これでまた薬指に着けて頂けることと思います。

ルビーも o の位置に追加でき、二本とも2005年の昔と同じように綺麗に輝いています。良かったです。

指輪の広いスペースは光沢がある仕上げ方で、狭い方はつや消し仕上げのご注文でしたのでそのようにいたしました。

同じ厚さだった指輪の片方は、サイズを大きくしましたので半分くらいに薄くなりましたが、チタンですのでしっかりとしています。

昨日、指輪の納品が完了して、メールをくださいました。

 

「 お世話になります。Kです。

無事に指輪を受け取りました。

とても美しく仕上げて下さって嬉しいです。

主人も、ルビーは自分と息子の誕生石ですので思い入れがあり、何度も指輪を見ては満足そうにしています。大変気に入ったようです。

また何かありましたらよろしくお願いします。

ありがとうございました。」

 

『 喜んで頂けて嬉しいです。

またどのようなことでも対応させて頂けると思いますので、いつでもご連絡ください。

お待ちしております。』

ご依頼くださり誠にありがとうございました。



ジュエリー フルオーダーマリッジリング 岡田彫金工房

オパールリングの新品仕上げ

プラチナのオパールリングをきれいにして欲しい、とのご依頼を頂きました。

左縦列3枚の画像がお預かり直後の指輪です。

腕部分に凹キズや擦りキズがたくさんついて、ツヤ消し状態になっています。

オパールが付いていますので、熱や振動や落下などの外力は加えることができません。

加工作業の9割方は棒ヘラ1本で行い、右側画像のように鏡面状態にしました。

時間はかなりかかりますが、棒状のヘラは回転工具とは違って振動がありませんので、オパールやエメラルドなど割れやすい宝石のリングには最適の工具です。

あと1割の最終仕上げの工程は、布バフでそ〜っと行っています。

普通は見ることのできない場所 

プラチナリングの切断面

指輪の切断面。

厚さ2ミリくらいまでのリングにはまず無いと思いますが、それ以上の厚さがある所には地金の中心部に空洞がある場合があります。

手作りの鍛金技法で制作した指輪にはこのような空洞は存在しません。

中心の空間は、分厚いものを鋳造したときにまれに出来ることがあるのです。

融けて鋳型に流れ込んだ金属が初めに固まるのは、金属よりも低い温度である鋳型に接している製品の表面になるところから。

微妙なタイミングで後から固まる中心側の金属は、冷えることで体積を縮ませながら中心部に空洞を作っていきます。

この空洞を作らないようにするには、湯道の位置や太さを工夫したり、湯や鋳型の温度を調節したりして対応します。

ジュエリーリフォーム/フルオーダー 岡田彫金工房