オパールリングの新品仕上げ

プラチナのオパールリングをきれいにして欲しい、とのご依頼を頂きました。

左縦列3枚の画像がお預かり直後の指輪です。

腕部分に凹キズや擦りキズがたくさんついて、ツヤ消し状態になっています。

オパールが付いていますので、熱や振動や落下などの外力は加えることができません。

加工作業の9割方は棒ヘラ1本で行い、右側画像のように鏡面状態にしました。

時間はかなりかかりますが、棒状のヘラは回転工具とは違って振動がありませんので、オパールやエメラルドなど割れやすい宝石のリングには最適の工具です。

あと1割の最終仕上げの工程は、布バフでそ〜っと行っています。

普通は見ることのできない場所 

プラチナリングの切断面

指輪の切断面。

厚さ2ミリくらいまでのリングにはまず無いと思いますが、それ以上の厚さがある所には地金の中心部に空洞がある場合があります。

手作りの鍛金技法で制作した指輪にはこのような空洞は存在しません。

中心の空間は、分厚いものを鋳造したときにまれに出来ることがあるのです。

融けて鋳型に流れ込んだ金属が初めに固まるのは、金属よりも低い温度である鋳型に接している製品の表面になるところから。

微妙なタイミングで後から固まる中心側の金属は、冷えることで体積を縮ませながら中心部に空洞を作っていきます。

この空洞を作らないようにするには、湯道の位置や太さを工夫したり、湯や鋳型の温度を調節したりして対応します。

ジュエリーリフォーム/フルオーダー 岡田彫金工房



 

K22をつくります

純金, 純銀, 純銅

目方を正確に量って、純金に純銀と純銅を混ぜる準備をします。

22金ですから、純金が91.66パーセントになるように計量しました。

あとは良い性質の金地金になるように丁寧に熔解します。

ダイヤモンドとルビーの石合わせ

ルビーリング 石合わせ

これは完成した後の画像ですが、お預かりした時はルビーとダイヤモンドがそれぞれ1個ずつ外れ落ちて無くなってしまっていました。

原因は、宝石を固定している爪が折れて無かったり、擦り削れて小さくなっていることでした。

指輪をお預かりしてから、ルビーとダイヤモンドの寸法を測り、形と大きさと品質と、可能な限り色が合う宝石をお探ししました。

ご用意できましたので、ロウ付けで爪を立て直し、石座を宝石に擦り合わせて、慎重に石留めし、ヘラ加工と最終磨き加工を施して、きれいに完成いたしました。

また今までのようにお使いいただけます。

お客様がとても喜んでくださいました。

たいていの事柄には対応できますので、どうぞご安心ください。

ご注文くださり誠にありがとうございました。

ジュエリー Y.Okada 岡田彫金工房



 

K18エメラルドリングのサイズお直し

エメラルドリング ダイヤモンド 指輪

外したエメラルド ゴールド ダイヤモンド 修理

K18エメラルドリング ダイヤモンド 指輪 サイズ直し

きれいなエメラルドの入ったリングの指輪サイズを大きくするご注文を頂きました。

サイズ直し時にゴールド地金が変形しますので、衝撃に強くないエメラルドにダメージが加わらないように、先に慎重に中石だけを外しました。

中石爪の形と硬さに注意して作業します。

指輪サイズをご希望の大きさにきれいに加工できましたので、エメラルドを再度慎重に石留めし直して元通りに完成いたしました。

指輪のサイズ直しを受注する中で最も緊張しますのは、エメラルドがセッティングされている指輪とオパールの指輪です。

ジュエリー フルオーダー/リフォーム 岡田彫金工房