80センチのシルバーネックレスを

シルバーフック交換

スターリングシルバーのロングネックレスの引き輪金具修理のご依頼をいただきました。

丸カン部分が引っ張られて長く伸びてしまっています。

元のように形を丸く戻せば良いのですが、ネックレス全体に重量がありますので、少し心もとない感じです。

レーザーで溶かして固着してしまうこともできますが、引き輪が小さくて使いにくくなってきたとのことで、フック金具に交換することになりました。

丸カンが太く大きなしっかりしたものに代わりました。
また、プレート側の楕円形部分は円に近い形にして引っ掛けやすくしました。

925と打刻されるスターリングシルバーは硬さも程よく加工時の性質もとても優れています。
950のブリタニアシルバーはスターリングシルバーよりも柔らかく、900はコインシルバーで硬いです。

ジュエリー 彫金 Y.Okada 岡田彫金工房



 

ロウ付けします

切れたチェーン3種

いろいろなチェーンのロウ付け3タイプ修理のご依頼です。

ボールの棒軸が無い場合はボール同士をくっつけます。

すでに以前にロウ付け修理されていて、何コマかがくっついてしまっているケースのもあります。

ひとつずつの動くパーツの軸地金がすり減って切れているので、軸を制作加工する場合もあります。

どのようなものもきれいに直します。

K18ストーンカメオ枠の

「ブローチ金具が無くなっているので、修理できますか?」とのご相談をいただきました。

大丈夫です。きれいに直ります。
ということでお預かりしました。

K18イエローゴールドのカメオ枠を

K18イエローゴールドの片方の風車パーツは残っていますので、ブローチの針とそれを支える枕パーツをご用意して、ロウ付けします。

薄い縁にそのまま枕をロウ付けしても、力がかかる箇所ですので将来また折れる可能性があります。
そこは追加した地金で補強してロウ付けしますのでご安心ください。

例によって、まずストーンカメオを欠けさせないように、爪を折らないように、地金を起こしてK18ゴールド枠からカメオを外すところからスタートします。

K18イエローゴールドのカメオ枠を

無くなっていたブローチの針と枕を取り付ける修理加工の最終段階です。

枕に通すK18軸は小さなおたふく鎚だけで軽く叩いてもいいのですが、カメオ枠側には鎚が入りませんので、タガネも使って叩きます。

この場合は、枠を固定する手とタガネを持つ手と鎚を持つための三本の手が必要になりますが、一人では二本しかありませんので片手で枠とタガネを工夫して持って、もう片方の手で鎚を振るって軸の頭を打ちます。

均等に丸く打つことが出来れば、一旦その部分を磨いて具合を確かめて、良ければストーンカメオを枠にはめ込みます。

4本の爪を折れないように、カメオを欠けさせないように注意ながら、そっと倒してカメオが動かないように固定します。

ニッパーでカットしていた針の先を尖らせるところを撮り忘れましたが、短くなりすぎないように気をつけて衣服に突き刺さりやすい形にヤスリで形作り、ピカピカに磨いておきます。
この時ヘラでしっかりと擦って硬化させておいてあげれば、曲がりにくく丈夫になりますので親切な加工仕事といえます。外からは見えない工程ですが、省かないことをお勧めいたします。

このあと、全体を磨いて照りを出し、洗浄、乾燥、検品して完成です。

K18イエローゴールドのカメオ枠を

お預かりした時に撮った写真と、でき上がった時に撮った写真とを並べてみると、お預かり時のほうがきれいに見えます。

今のほうがきれいに写っていて欲しいのですが、昼と夜の照明具合の違いなどでこうなりますし、短時間にパッと撮るスナップ写真ですので、そこのところは割り引いてご覧くださいませ。

店内にはいろいろな厳選のジュエリーも並んでいます。
見ていただければ嬉しいです。

ジュエリーリフォーム/フルオーダー 岡田彫金工房



 

K18シェルカメオ枠ロウ付け完了

ロウ付け箇所が外れています

K18イエローゴールドのシェルカメオ枠が壊れたので、修理のご依頼を頂きました。

K18シェルカメオ枠ロウ付け

まずはブローチ枠に嵌まっているシェルカメオを枠から外します。
そのままK18地金に火を当ててロウ付けすると、シェルが焼けてしまうからです。焼き蛤や焼き牡蠣の殻のようになってしまいます。

爪が折れることもなく、シェルカメオを無事にきれいに枠から外すことができました。

爪のロウ付けも無事に済み、次はブローチ金具が付いている台座をカメオ枠にロウ付けします。

このロウ付け位置はとても大事で、少しでもズレるとシェルカメオがゴールド枠にはまらなくなります。
無理矢理にはめると、使用中にもいつもどこかに力がかかり、そのうちにシェルの一部分が欠けるようなことも起こり得ます。

慎重にロウ付け位置を決めて、そこからズレないように慎重にロウ付けします。

全体の爪をロウ付けしたことは、実は、地金内部のストレスを解消したことと、爪の補強をしたことの二重の意味があります。

枠の内部にストレスが溜まっているときは、昇温で地金が伸びてロウ付けしたい位置がズレていき、なかなかうまくできないことも多いのです。

その個所が頑丈になるように、外側と内側もロウ付けしました。

このあとは酸洗いをし、酸化皮膜を取り去ってきれいにし、磨き工程に入ります。

機械で磨くときは、1秒間に50回転ぐらいしている布で磨きます。
布の繊維に絡め取られると、振り回されたあげくに研磨機のあちこちに衝突して枠がグジャグジャになります。
そうならないように特に慎重に磨きます。

K18シェルカメオ枠メンテナンス

K18ゴールド枠の下磨きが完了。

シェルカメオを注意深くはめ込み、爪をそーっと曲げて倒して4本ともシェルと接触させてカメオが動かないように固定しました。

ことあとは、シェルや枠に力を加えないで、軽〜く布バフを当てて仕上げ磨きをいたしました。

ジュエリー メンテナンス / 岡田彫金工房



 

ダイヤモンド3ピースのネックレス

プラチナのダイヤモンドネックレスです。

ダイヤモンドが動くようにロウ付け

1.2カラット位のきれいなダイヤモンドが入っていますが、1か所の丸カンが抜け落ちてしまい首に着けられなくなってしまいました。

大きめの丸カンを作ってはめ込み、各ダイヤモンドが動くようにしながらロウ付けして、今度は落ちないように修理するご依頼をいただきました。

ダイヤモンドが動くようにロウ付け

初めから付いている丸線の直径が0.55ミリで丸カンの外径が3.0ミリでしたので、ちょうど同じ大きさのパーツを作ります。

丸カンが二重になってしまった部分を糸ノコでカットして大きさを揃え、ダイヤモンド枠の透かし部分にはめ込みます。

丸カンの端同士を突き合わせてできるだけ隙間を無くし、ロウ付けします。

円筒形の石座同士のスペースで、丸カンの見えている部分は約1.5ミリです。

ロウ付けのロウが横に流れてしまうと、ペンダントトップが動かなくなるので、慎重に作業します。

ダイヤモンドが動くようにロウ付け

同じ太さと大きさのプラチナ丸カンを取り付けてロウ付けしたので、均等なバランスで元どおりになりました。

今までのようにまたダイヤモンドを楽しんでいただけます。

ジュエリー メンテナンス / リフォーム 岡田彫金工房