今は亡きお母様の思い出のシルクの洋服を飾るサファイアのボタンを、K18ゴールドイヤリングに作り変えるご依頼をいただきました。
60年くらい昔、ミャンマーにお住いの時にオーダーされたお洋服で、しなやかで軽く手触りの良い生地の前側に五つの手作りボタンがついています。
カボションカットのブルーサファイアで蜂の胸部と腹部を模し、眼や脚はゴールドでつくられています。
イヤリングをバランス良く着けやすくお創りしたいと思います。
ボタンのサファイアを外して、糸で括る裏の金具をカットしました。
裏側全体が見えると「 22K 」の刻印がはっきりと分かりました。
長い歳月で銀や銅の成分が赤黒くなっていますが、実際に制作加工に手を加える始めると、きれいな黄金色に輝いてきました。
ブルーサファイアを固定しなおして、K22ゴールドの輝きをきれいにして、このようにイヤリングに生まれ変わりました。
花には雄しべが作ってあり、蜂は口吻で蜜を吸っている姿になっています。
あとの3つは、ほかのアイテムにリフォームされるそうです。
宝石や貴金属は何十年が経過してもお手入れをすると綺麗です。
100年の歳月が流れるとアンティークとしての別の価値が加わります。
ジュエリーというものは三代あとの子孫にも喜ばれる装身具ですね。
ジュエリーリフォーム/フルオーダー 岡田彫金工房